ドジャース大谷翔平投手(31)が5月20日(日本時間21日)、パドレスとの首位攻防戦で、メジャー史上初となるレギュラーシーズンで投手の先頭打者本塁打を放ちました。また、先発8試合で規定投球回に1イニング不足ながら驚異の防御率0.73をマーク。その中で、今回は大谷の先頭打者ホームランに注目して欲しいと思います。
2018年以来メジャー9年間で、大谷は27本の先頭打者本塁打をマーク。そのうち、24年のドジャース移籍後は主に1番打者での起用により、21本塁打をマーク。名門チームに来て3年目で早くも1位デービー・ロープスの23本、2位スティーブ・サックスの22本に迫る勢いです。
さらに特筆すべきは、初回を含むイニングの先頭打者ホームランです。これがエンゼルス時代から通算75本を数え、そのうちドジャースで45本をマーク。ワールドシリーズ3連覇を目指すチームで、通算117本塁打のうち、イニングの先頭打者として実に45本も打っています。
今シーズンを見ても、最初の2本以外は全てイニングの先頭打者弾であり、そのうち3本は初球をフルスイングした豪快なホームラン。これこそデーブ・ロバーツ監督が大谷を1番に起用する大きな理由であり、特にイニングの先頭打者では初球から積極的にフルスイングします。
ところで、5月15日(日本時間16日)の「MLBネットワーク」に出演した元レッズの強打者ジョーイ・ボットーが、大谷についてスランプの要因を分析していました。それは打席でのアプローチにあり、昨年に比べてストライクゾーン高めのボールに苦戦。また、センター方向への打球が著しく減少していると指摘していました。
確かに今シーズンほとんどセンター方向へのヒットはありませんでしたが、同17日(同18日)エンゼルス戦の第1打席で久しぶりに中前打を放つと3安打の猛打賞。かつて、ジャイアンツの4番マット・ウィリアムズが「第1打席でセンター前ヒットを打つと、その日は調子いい」という言葉を思い出すような結果となりました。
また、前日16日(同17日)のエンゼルス戦9回1死満塁の場面で高めの速球に対し、まるで巨漢プリンス・フィルダー(元ブルワーズ)の強引なスイングをほうふつとさせるような走者一掃の適時二塁打。そして、同20日(同21日)パドレス戦で高めの速球をセンターへ豪快に先頭打者アーチ。これぞ高めの速球をセンター方向に打ち返す、最高の一打だったと思います。
米国で5月の最終月曜日は戦没将兵追悼記念日、いわゆるメモリアルデー。それが終わると、夏のシーズンを迎えると同時に学校も夏休みに入り、全米各地の球場が大勢の家族連れファンでにぎわいます。
その本格的な野球シーズン到来と共に大谷の打撃も復活の兆しを見せてきました。とりわけ、ゲームの初回から1番打者として打席に立ち、その後もイニングの先頭打者としてバッターボックスに立つ可能性が高い、大谷のイニング先頭打者弾に注目していきたいと思います。【大リーグ研究家・福島良一】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「福島良一の大リーグIt's showtime!」)




