現地20日、スポーツライセンスグッズ販売企業ファナティクスはエンゼルスの大谷翔平投手と複数年のパートナー契約を結んだと発表した。

エンゼルス大谷翔平(20年2月)
エンゼルス大谷翔平(20年2月)

同社はネット販売だけでなく、実店舗の運営、グッズ生産など幅広くビジネスを展開する同分野では世界最大手企業だ。MLBはもちろん、プロアメリカンフットボールNFL、プロバスケットボールNBA、プロアイスホッケーNHLというアメリカ4大プロリーグの全てとパートナー契約を結んでいる。さらに日本のプロ野球、ファイターズやホークス、スワローズ、Jリーグのエスパルスなどとも契約しており存在感は高まっている。

一方でアスリート個人との契約ではヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手やドジャースのムーキー・ベッツ外野手、NFLではスーパーボウルを7回制覇しているタンパベイ・バッカニアーズのトム・ブレイディ、NBAの新星ペリカンズのザイオン・ウィリアムソンなどスター選手ばかり。大谷はその仲間入りを認められたことになる。

実際、大谷の人気、グッズの売り上げはうなぎ上りの状況で、先日出場したオールスターゲームのグッズの売り上げのうち大谷グッズの割合は全体の28%を占めるほどとなっている。

同社が販売する大谷のサイン入りグッズはボール、バット、ジャージー、写真、試合で使用したものなど、「これまでで最大の品ぞろえ」となる予定だという。サインは英語、日本語の両バージョンとなるようだ。

同社のビクター・シェイファー執行役員は、声明で「大谷翔平は、野球界で一世を風靡(ふうび)した才能の持ち主であり、彼をファナティクスのチームに迎えることができて、非常にうれしく思っています。大谷選手の人気がアメリカでも日本でも高まっていることは間違いありません。私たちは、これまでにない幅広い品ぞろえの大谷選手の公式ライセンス商品やグッズを世界中のファンに提供することを楽しみにしています」とコメントしている。

さらに日本のファイターズとも契約していることもあり、「大谷選手の所属していた北海道日本ハムファイターズをはじめとする日本の大手野球クラブとの提携など、アジア地域におけるファナティクスのインフラ整備が進んでいることから、大谷選手の母国のファンにこれまで以上に早く商品を届けることができます」と述べ、日本での展開への意欲ものぞかせている。

大谷自身は英語で「ファナティクス社の独占契約アスリートの1人に加わり、光栄です」というコメントを発表した。

大谷旋風はプレーだけでなく、ビジネス面でも日米でさらに大きなものになっている。