またもヤンキースの有望株が頭角を現した。

 大リーグ公式サイトの「有望株ランキング」でヤ軍2位にランクされるクリント・フレージャー外野手(22)が1日、大リーグに初昇格。アストロズ戦にいきなり「9番右翼」でスタメン出場した。

 フレージャーは6回の第2打席でメジャー初安打となる左二塁打。さらに7回の第3打席では左翼席へライナーで飛び込む初ホームランを放った。

 スタンドで観戦した両親も大喜び。ニューヨーク・ポスト電子版によると試合後、ホームランボールを手にしたフレージャーは「僕の両親は泣いていたよ。なんて夜だ」と感激した様子で話したという。

 試合はアストロズが元DeNAユリエスキ・グリエル内野手(33)の4打数3安打4打点などで逆転勝ち。ヤ軍はフレージャーの活躍を勝利に結び付けることができなかった。

 それでも次々に台頭する若手の存在は、ヤ軍の明るい未来を想像させる。

 新人王の資格があるアーロン・ジャッジ外野手(25)は現在、打率3割2分5厘(ア・リーグ3位)27本塁打(同1位)62打点(同1位)と、3冠王も狙える位置にいる。

 強打のゲーリー・サンチェス捕手(24)もクリーンアップで自慢のバットを振り回し、左腕ジョーダン・モンゴメリー投手(24)は6勝4敗ながら防御率3・62(ア・リーグ11位)WHIP(同12位)と粘り強い投球で先発ローテーションに定着した。

 6月29日の試合では、ダスティン・ファウラー外野手(22)がメジャーデビュー戦で右膝の膝蓋腱(しつがいけん)を断裂する悲劇に見舞われたが、今後もヤ軍有望株ランク7位チャンス・アダムス投手(22)らが、今季中のメジャー昇格を期待されている。

 「日本のヤンキース」と呼ばれるプロ野球界の盟主が世代交代がうまくいかずに苦しんでいるのとは対照的だ。