トレバー・ホフマン氏(50)が24日(日本時間25日)、米野球殿堂入りを果たした。

 ホフマン氏はメジャーで初めて600セーブに到達した。ヤンキースで歴代1位の通算652セーブを挙げたマリアノ・リベラ氏と双璧で、ナ・リーグ最優秀救援投手賞は「トレバー・ホフマン賞」と自身の名が付いている。殿堂入りに「努力を重ねたからここまでこられた」と感慨に浸った。

 順風満帆ではなかった。生後すぐに病気で腎臓を1つ摘出する手術を受け、医師から激しいスポーツを止められた。マイナー時代は遊撃手。打てず、肩が強かったことで投手に転向した。

 最大の武器はチェンジアップ。速球と変わらない腕の振りから絶妙の制球力で強打者を翻弄(ほんろう)した。「体の準備のためにも頭を整理するためにも、試合前にたくさん走ることが必要だった」と努力を惜しまなかった。

 パドレスの地元サンディエゴで登板する際にはテーマ曲の「ヘルズ・ベルズ(地獄の鐘)」が鳴り響いた。同僚だった大塚晶文氏は同じ救援投手として尊敬し、日本代表で出場した2006年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でこの曲を使用し、サンディエゴでの決勝で胴上げ投手となった。