中日と阪神でプレーし今季からサンフランシスコ・ジャイアンツの打撃コーチを務めるアロンゾ・パウエル氏(53)が、1月2日に前立腺がんの告知を受け、30日に手術を受けることを米スポーツメディア「ザ・アスレチック」の28日付の記事で明かした。手術の結果にかかわらず、今月中旬から始まるキャンプには予定通り参加する決意だという。

 パウエルは92年から97年まで中日、98年に阪神でプレー。2010年にマリナーズのコーチに就任したのを皮切りに、これまでメジャー4球団でコーチを務めた。アストロズの打撃コーチ補佐だった昨年は、指導者として世界一を達成している。カリフォルニア州サンフランシスコ出身で、子ども時代からジャイアンツファンだったこともあり、ジャイアンツの打撃コーチに抜てきされ、希望に胸を膨らませていたときのまさかの宣告だった。

 パウエルは同メディアに「がん宣告なんて、聞きたいと思うかい? ノーだよ。でも私は、頭を垂れたことは1度もない。先のことは、神に委ねられている。これは私の人生の、新たなテストであり、乗り越えたいと思っている」と話している。