メジャー最年長投手でレンジャーズのキャンプに招待選手として参加しているバートロ・コローン投手(44)が21年目のシーズンに向け、奮闘中だ。

 1日(日本時間2日)、パドレスとのオープン戦に先発。2回2安打1失点だったものの四球はゼロで、メジャー通算130本塁打のチェース・ヘドリー内野手(33)から三振も奪った。「ストライクもとれているし、感覚はいいよ」と満足そうに振り返った。

 コローンといえば、その名のように、コロンとしたまん丸の体形が特徴の大ベテランだ。公称は180センチ、129キロ。メッツ在籍時にチームメートから「ビッグ・セクシー」というニックネームをつけられ、MLBファンから長く愛されている。

 なぜ「セクシー」なのかは不明だが、2つの説がある。1つは「太っていて、実際には全然セクシーではないという意味のジョーク」。もう1つは、英語のセクシーが「いいね」という意味もあるため、「40歳を過ぎても現役ですごい」という説。本人も愛称を気に入っているようで、メッツ時代には「ビッグ・セクシーTシャツ」を作成した。昨年9月の試合では、在籍していたツインズが「ビッグ・セクシーナイト」を企画するほどの人気者だ。

 レンジャーズとのマイナー契約からメジャー昇格を目指すが、招待選手がメジャー契約を勝ち取るのは極めて難しいのが現実だ。それでも初登板後「球速を上げていけるよう、努力を続ける」と意気込みを見せると、直後に米メディアから「それはセクシーですね?」と問われて、クスッと笑った。「皆さんがそう思うならセクシーだね」と、まんざらでもない様子だ。

 記者からの質問ではメジャーで二刀流を目指すエンゼルス大谷翔平投手(23)の話題にもなったが「メディアを通じて知っているよ。良い投手であり打者だね」と、大物ルーキーの情報をチェックしているという。自身も大谷の現在の年齢と同じ23歳でメジャーデビューし、20年以上投げ続けてきた。長い野球キャリアを築くためには「とにかく努力をし続けること」と、21歳も離れた大谷にアドバイスを送った。(サプライズ=斎藤庸裕)