米大リーグ・マリナーズのイチロー外野手(44)が本拠地セーフコフィールドで会見を行い、今季の残り試合に出場せず球団の会長付特別補佐に就任すると明かした。

 渡米した01年から10年まで10年連続で打率3割を記録したイチローだったが、その10年を最後に打率3割は1度もなかった。その中で気になるのは三振割合の増加。かつては10%未満が当たり前だったが、13年以降は6年連続で10%以上と明らかに三振が増えている。メジャー平均は16%ほどなのでイチローの成績は悪くないものの、やはりかつての姿からの「衰え」は隠せない。

 三振が増えたことには、バットに当てる力が低下したのも一因となっている。相手投手の投球をどれだけバットに当てられたかを表すコンタクト率を見ると、最初の10年平均では89・2%だったが、ここ3年は85・7%→83・4%→82・9%。この数字自体も決して悲観するほどのものではないが、バットに当てる力は年々低下しているといえる。

 特にイチローの場合は本塁打を何本も打つようなタイプでなく、内野安打などでヒットを量産するタイプだけに、打率を残すにはまずはバットに当てることが不可欠。年齢を重ねるほど速球についていくのも難しく三振が増えてしまうことは避けられないが、イチローも例外ではなかった。【多田周平】