二刀流に加え、代打でも使える-。エンゼルス大谷翔平投手(23)が、代打としては3試合目の打席でメジャー代打初安打を放った。ロッキーズ戦の8回1死一塁、7点リードの場面で起用され、ロ軍3番手のパウンダーズから中前打。指名打者制度のないナ・リーグとの交流戦でも、活躍できるところを見せた。

 フルカウントからの7球目だった。大谷は外角低めのスライダーを打ち返した。打球速度約172キロのクリーンヒットに、ソーシア監督は「代打での状況にも慣れてきている。こういう形で使えると分かって良かった」と満足そうだった。

 今後に向けて「代打大谷」のメドが立った。指名打者(DH)制のないナ・リーグの試合では、登板日で投手として打席に立つ状況とならない限り、この先も代打起用となる。その準備のため、4月10日のレンジャーズ戦では、10点リードの9回2死から代打で起用された。勝敗には関係ない場面だったが「(代打に)慣れさせるために使った」(同監督)。この日の試合のような場面で力を発揮できるよう、先を見据えて使ってきた「代打大谷」。3度目となった代打の打席で結果を残したことは今後のチームにとっても大きい。

 この日、大谷は試合前にブルペンで19球、投手としての調整を行った。11日(同12日)にも投球練習を行う予定で、順調にいけば13日(同14日午前5時7分)のツインズ戦に中6日で登板する。ソーシア監督は「まだ確定ではない」としたものの、大谷は投打ともに好調だ。

 ◆大谷の代打 日本では57度起用され、52打数15安打(打率2割8分8厘)、4本塁打、13打点だった。初の代打安打は13年7月14日ロッテ戦(札幌ドーム)で大谷から本塁打。15年8月8日楽天戦(札幌ドーム)では10回無死満塁から代打でサヨナラ安打。