エンゼルス大谷翔平投手(23)が、アストロズ戦に「2番DH」でフル出場し、4打数1安打、4試合連続安打とした。

 メジャーでは「2番=最強打者」の概念が、すっかり定着している。チームで最も優秀な打者をできる限り打線の上位に置くのが今のセオリーとなっており、特に2番は「チームのNO・1打者の打順」ともいわれる。

 他球団の2番打者を見ても、それは一目瞭然だ。昨季52本で本塁打王と新人王に輝いたアーロン・ジャッジ(26=ヤンキース)、15年本塁打王でMVPのブライス・ハーパー(25=ナショナルズ)、昨季3度目の首位打者となりMVPに輝いたホセ・アルテューベ(28=アストロズ)、15年新人王で16年MVPのクリス・ブライアント(26=カブス)と、球界の頂点に君臨する豪華絢爛(けんらん)な顔触れがそろう。

 この日1番に入ったトラウトも、普段は2番。通常1番のコザートの休養日で打線を組み替える必要性があったとはいえ、看板打者トラウトの定位置を任された。「トラウト&大谷」はメジャー的にはまさに最強の1、2番コンビなのだ。

 10年ほど前には著名な野球データ分析家グループの著書「Playing the Percentages in Baseball」で、2番の重要性が証明されている。それによると、好機で打席が回る割合が最も多いのは3番ではなく2番だという。2番にベスト打者を置くのは、理にかなっているというわけだ。【水次祥子】