エンゼルス大谷翔平投手(23)がレンジャーズ戦に「5番DH」で出場。メジャー最年長、通算242勝のレジェンド、バートロ・コローン投手(45)から14打席ぶりの安打となる右中間二塁打を放った。公式戦2回目の対戦で、球界屈指の「動く球」を攻略。あらためて学習能力の高さを示した。
球の軌道はイメージできていた。1回2死走者なし、2ボール0ストライク。セオリー通りであれば速球系の確率が高い。しかし大谷は、コローンのツーシームに照準を合わせていた。
ツーシームといえど、大ベテランのクセ球は、ほぼシンカーのように大きく沈み込む。前の2球も、そのシンカーだった。「どちらかといえば変化量が多い」。最後まで目を切らさず、ギリギリまでバットを出すタイミングを我慢した。外角へ大きく逃げる138キロにコンタクトした打球は、右中間を深々と抜けた。「内角のボールから入るような球でなく、たまたま甘く入ってきた球だったので、捉えることができました」。試合後、大谷は謙虚に言った。
決して「たまたま」ではない。4月10日、代打として初対戦した際には、二ゴロに倒れた。オープン戦でこそ安打を放っていたとはいえ、メジャー屈指の動く球の術中にはまり、引っかけて凡退した。「打ち急がず、力まずにいきたいと思ってました」。打ち気にはやることなく、体の開きを我慢する。打撃の基本に戻り、通算242勝右腕を攻略した。
ニューヨークなど初の東海岸への遠征10連戦では、19打数3安打と下降気味だった。ただ、感触は悪くなかった。14打席ぶりの安打とはいえ、その間、4四球を選び、この日も手元で揺れるボールに惑わされずに1四球。出場機会が限定されながら、通算15四球とリーグ新人最多に並んだ。「最近はしっかり(四球を)取れている。そういう点ではすごくいいんじゃないかと思います」。相手がレジェンドだからこそ、学ぶチャンスは逃したくない。失敗を糧に、プラスに転じる大谷の成長スピードは、23歳の若さだけが理由ではない。【四竈衛】



