【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)3月30日(日本時間31日)=佐井陽介】眠気も覚める!? 快投だ。ドジャース前田健太投手(30)がダイヤモンドバックス戦で今季初先発し、6回2/3を3失点で19年初白星を手にした。

<とっておきメモ>

前田は心のアジャストも終えていた。「それはもう考えても仕方がないことですからね」。心境の変化を聞いたのは開幕数日前。先発して5イニング前後で下ろされてはキツいのでは?。意地悪な質問に「いやいや」と首を振った。

「そりゃあ、最初はメジャーでも200イニングを投げたいと思っていました。でも(先発のイニング減少は)メジャー全体の流れだし、特にドジャースはそう。昔は130球ぐらい投げる想定でペース配分したこともあったけど、今は100球ですべてを出し切ろう、という感じ。そう考えられるようになったのは、去年ぐらいからですかね」

広島時代は絶対的エースとして試合終盤までのペース配分が責務だった。それが海を渡ってからの3年間は好投しても早期降板を余儀なくされ、中継ぎに回りもした。戸惑い、葛藤もあっただろう。それでも厳しい現実に食らいついて今がある。

今季初星の前夜、ドジャースは延長13回で投手8人を使っていた。ブルペンを休ませるためにも当然長いイニングを狙った?試合後に問うと「正直、途中から気付きました。代わる雰囲気ないなと思った時、『ああ、そうだ。昨日延長だった』って」。ペース配分より1球入魂-。それが「MAEKEN」スタイルなのだと知った。【14年広島担当=佐井陽介】