菅義偉官房長官は5日の記者会見で、米大リーグを引退した前マリナーズ・イチロー氏(45=本名鈴木一朗)から国民栄誉賞の受賞を辞退すると、代理人を通じて連絡があったと明かした。

◆野球界と国民栄誉賞 1977年(昭52)に、756本塁打の世界新記録を達成した王貞治内野手(巨人)の功績をたたえるため、政府が創設した。首相が表彰状や記念品などを贈る。87年には衣笠祥雄内野手(広島)が、2131試合連続出場の世界新記録を樹立し、受賞した。

13年には巨人の選手、監督として活躍し「ミスタープロ野球」として愛され長嶋茂雄氏、巨人、ヤンキースで活躍し、日米通算507本塁打を放った松井秀喜氏が受賞している。

イチロー外野手は大リーグに移籍し首位打者、盗塁王、MVPを獲得した01年、最多記録を更新し、262安打を放った04年と、2度受賞を打診されたが「プレーを続けている間はもらう立場ではないと思う」と辞退していた。