カブスのダルビッシュ有投手(32)が5日(日本時間6日)、遠征先のミラーパークで恩師への感謝を言葉に変えた。

東北高校時代の監督だった埼玉栄・若生正広監督(68)の勇退が前日5日、同校から発表された。高校ではエースとして2年春のセンバツから4季連続で甲子園に導いた。2年夏には全国準優勝まで上りつめたが、本人は当時を思い返して「高校の時、自分はほぼ練習をしていなかったから」と苦笑い。「明らかに体が弱かった自分をすごく理解して守ってくれた。だから自分は今ここにいる。感謝しています」と力を込めた。

3年時は主将も任された。ナインを厳しく叱責(しっせき)した直後の恩師の姿が脳裏によみがえる。「みんなはヤバいヤバいってなっていたけど、僕は監督の部屋に呼ばれて。すごい笑顔で『ああいうことを言わないといけないんだよ』と言われたりもしましたね」と回想。「怖くしているのは、作っている部分が結構あったと思う。根は優しい人なんじゃないかなと思います」と振り返った。(ミルウォーキー=佐井陽介)