マリナーズ菊池雄星投手(28)は5回4安打1失点で、6月23日以来の5勝目はお預けとなった。

1回にいきなり先頭打者本塁打を浴びたが、その後は粘り強い投球。4回は連続四球が絡んで2死満塁としながら、後続を一飛に抑え無失点。5回は無死一塁から上位打線の2番マイヤーズ、3番マチャド、4番ホスマーから3者連続三振を奪った。

前回8月2日のアストロズ戦では、投球動作に入ってからの右足の上げ方が2段モーションだったが、この日は右足を上げてから下げるときに足を伸ばしながら体重移動。中4日の間に行った大幅なフォームチェンジが、好投につながった。

菊池の試合後の主な一問一答は以下の通り。

-好投がチームの勝利を呼んだ

菊池 投げた試合でチームが勝つというのは、先発ピッチャーにとってうれしいことかなと思います。

-投球を振り返って

菊池 いいボールがいっていたと思いますし、今後のいいきっかけになるような、そういうボールがいっていたと思います。

-直したいところがあると言っていた。走者なしの時は特に、試合前日にやりたいと言っていたことができたのではないか

菊池 コーチと話をして、ちょっと思いきって変えてみようかと提案してもらったので。思い切って、やれる時期かなと思ってやってみました。

-右足の使い方。上に逃げていた力を前に持っていくような感じだったのか

菊池 直したいところはそこというよりも、ちょっと(左腕の)テークバックの指摘をされて。ちょっと(背中の方に)入りすぎているんじゃないかと。日本時代の映像も含めていい時と比較しながら、なるべく入らないように、そこをトライしてみようという提案をしてもらいました。

-それが今日、生きた

菊池 特にスライダーに関して、すごくいい軌道でいっていたなと思います。最終回のストレートも久しぶりに、三振が欲しいところで空振りもとれましたし、修正したいところがいい形になったかなと思います。結果どうこうではなく、いいボールがいったな、という充実感はあります。

-手応えを感じて次にいける

菊池 そうですね。中4日であそこまで変えるというのは、休みもあったので、実質3日間の中でフォームを変えるというのは、難しいことだったんですけど、それがいい方向に今日はいきましたし、次も楽しみです。

-シーズン中にフォームを大幅に変えることに怖さはなかったか

菊池 特にはないですね。今までも2段モーションダメっていきなり言われたり、去年も実は今日のフォームで最後の2カ月くらいは投げたりとか、今までいろいろとフォームを試してきた中での1つなので。特別違和感はなかった。

-今日、一番大きな自信になったものは

菊池 最後の回(5回)で、1点も与えてはいけないというところで、三振で中軸から空振りをとれたというのは、ここ数試合はできていなかったことなので、ああいう場面で抑えられるようになれば、もっともっと勝ちが増えるのかなと思います。