ダイヤモンドバックスからFAとなっている平野佳寿投手(35)が14日、母校である京産大へ表敬訪問に訪れ、顕著な活躍が認められたOBに贈られる「サギタリウス基金顕彰式」に出席した。

「このような機会を設けていただき感謝しています。京都産業大学で頑張ってこれてよかったと思ってます」

18年に2年契約でダイヤモンドバックスに入団。1年目は75試合で4勝3敗3セーブ32ホールド、2年目の昨季は62試合に登板し、5勝5敗1セーブ15ホールドの成績を残した。「(日本球界復帰は)今のところ全く考えてない」と話すように現在は、所属先が決まることを待ち、焦ることなくメジャー3年目に向けて準備している。「(所属先が)早く決まればいいと思います。向こう(メジャー)で長くできればいいかなと思います。必要とされるチームで1試合でも多く投げて、プレーオフ、ワールドシリーズに出られるように。やり残してきたことは、その2つ。そこを目標にやっていきたい」。

古巣のオリックスには、今季ダイヤモンドバックスでチームメートだったアダム・ジョーンズ外野手(34)が新加入した。「アメリカですごい結果も残している。いい選手だと思う。異国の地は初めてだと思うので、彼に気を使わせないように、若い選手もどんどん相談してほしい。話しかければ、どんどん応じてくれるタイプの選手。すごくいい選手をオリックスは取ったなという印象です」。

メジャー通算282本塁打の大砲については「結果の世界で、常に結果を残していることはすごいこと。(ジョーンズは)結果が物語っていると思う。順応できるタイプだとも思うので、日本の野球をわかれば活躍できると思う」と太鼓判を押した。

ジョーンズの加入で、チームの活性化も期待している。「彼に聞いて、どんどん自分の実力を伸ばしてほしい。そうすれば、彼も喜ぶと思う。あれだけスーパースターで実績も残してきたけど、すごく気さくな選手。日本人の方からアドバイスを求めた方がいい」とアドバイスを送った。

自身については「(2年連続)最低限(目標)の60試合は達成できた。(19年は)変化球を覚えようと思ったのがよくなかった。今年は自分のストレートを信じて磨くしかない。それで勝負した方がいいのかな」と信念を貫く。

なお、その他に「サギタリウス賞」を受賞したのは、元ラグビー日本代表の大畑大介、ラグビー日本代表の田中史明ら6人。平野は在学生へのエールを求められると「大学の4年間をムダにすることなく過ごしてほしい。京都産業大学を出て、胸を張って社会で活躍してくれたら、自分も励みになる」とエールを送った。【真柴健】