メジャー関係者を対象に行われた新型コロナウイルスの抗体検査で、5603人のうち陽性反応を示したのは0・7%と低い割合だったことが分かった。検体は30球団中26球団の関係者から4月14日と15日に採取したもの。延期となっている今季の開幕に向けて追い風となる可能性がある。

今回の調査を主導した1人、スタンフォード大のジェイ・バッタチャリヤ博士は電話会見で、この数字はニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコ、マイアミで一般人を対象に行われた抗体検査の結果よりも低いものだと説明。「陽性率はもう少し高めだと考えていた。われわれが検査を行ったメジャー関係者の集団は、ある意味、彼らを取り巻くコミュニティの人々ほど新型コロナウイルス流行の影響を受けていないと言える」と述べた。

バッタチャリヤ博士は、メジャー関係者の年齢層が比較的低いことや、2月上旬に春季キャンプに入った際に頻繁な手洗いなどを励行しており、一般の人々よりも対策が早かったことに言及。今回の結果は、球界に新型コロナウイルスの感染が拡大していないことを示す一方で、検査対象となる関係者が多数残されているとし、「朗報であると同時に、厄介なニュースでもある」と話した。

なお、今回の検査に選手がどのくらい参加しているかは不明。また、カブス、レッズ、ロッキーズ、マーリンズは参加していないという。(AP)