ダイヤモンドバックスのオーナーであるケン・ケンドリック氏が9日、地元ラジオ番組に出演し、米大リーグ機構(MLB)が提案するリーグと選手とで収益を折半する案を支持するコメントを残した。米CBSスポーツが伝えている。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により、開幕が延期となっている今季メジャー。MLBと選手会は開催に向けて様々な事項を協議中だが、報酬などを巡り対立が続いている。選手会は特に、収益折半案についてトニー・クラーク専務理事が「サラリーキャップだ」と述べるなど、断固拒否の姿勢を貫いている。

こうしたなか、ケンドリック氏は「なぜ野球だけが、収益分配制度を有していないのか。ほかの主要スポーツには分配制度があるじゃないか」と、リーグと選手で収益をほぼ折半しているNBA、NFL、NHLとの違いを語った。

同氏はさらに「われわれはパートナーとして野球を発展させ収益を生み出していくべきなのに、この制度のモデルがないために、敵対する状況となっている」と述べ、サラリーキャップのない現状を「非常に限られた選手だけが、仲間を犠牲にしてより多くを稼ぐことにつながるというのが、正直なところ」と評していた。