ア・リーグ優勝決定シリーズに進出したレイズ。その道のりには、心に響くストーリーがあった。
ア・リーグ地区シリーズの初戦から3試合連続で本塁打を放ったランディ・アロザレナ外野手は、2015年にキューバから亡命。昨オフにカージナルスからトレードで移籍し、新型コロナウイルスに陽性反応を示したために今季開幕から5週間にわたって離脱するなど、山あり谷ありのシーズンだった。
「キューバのロケット砲」の異名を持つアロザレナは、ヤンキースとの第5戦を勝利で終えるとベンチ前でブレークダンスを披露し、チームメートと喜びを爆発させた。
マイク・ブロッソー一塁手は、16年のドラフトで指名を受けることができず、1000ドル(約11万円)でレイズと契約した苦労人。
第5戦で途中出場し、8回の打席で粘った末に10球目を決勝本塁打として結果を出した。
ケビン・キャッシュ監督は、ブロッソーの一打について、「私の野球人生のなかで、紛れもなく最高の瞬間だった」と語った。(AP)