レイズ筒香嘉智外野手(29)が31日、オンラインセミナーに出席した。指導者の指導方法、保護者の関わり方などをテーマに1時間半超のライブ配信。子供たちのため、より良い野球界、スポーツ界となるために持論を展開した。

現場のアマチュア指導者や選手の保護者ら100人を相手に、静かに、だが熱く語りかけた。

筒香 野球を好きになる、夢中になれる環境を指導者が作ってあげることが一番重要かなと思います。しっかり観察して、コミュニケーションを取っていけば、指導者との信頼関係が生まれると思います。

かつて所属した堺ビッグボーイズでスーパーバイザーを務め、渡米前からさまざまな場面や著書を通じて提言を行ってきた。将来を担う子どもたちのため、今回も警鐘を鳴らすことも忘れなかった。

筒香 どの年代、立場でもスポーツマンシップは大事にしてほしい。勝利至上主義のトーナメントではなくリーグ戦を取り入れる、明確な球数制限、低反発の金属バットの導入も考えていくべきと思います。

コロナ禍で、練習環境が大きく変わった現状にも「大人はこれを機に、いろいろ見直す時間だったと思う」と前向きに捉えている。「少しずつ着実に変わっている部分は感じています。そうした人が1人でも多く全国に広がっていけば」。今後も継続して発信していく意向だ。【鈴木正章】

○…筒香がヤンキースから古巣楽天に復帰した田中将に刺激を受けた。昨季対戦し「打席の中で学ばせていただくこともたくさんありました」と言う。自身は2年契約の2年目で「日本球界も盛り上がる部分も多々あると思いますし、僕も田中さんのように、子供に夢をもっともっと与えられる選手になりたいと思います」と活躍を誓った。