エンゼルスのジョー・マドン監督(67)が27日(日本時間28日)、大谷翔平投手(26)と“ヒト重視”のシンプルな対話を心掛けていることを明かした。試合前に毎日、オンラインで日米メディアによる質疑応答が行われる。この日は、前日に「2番投手」としてリアル二刀流で出場し、約3年ぶりの白星を手にした大谷の話題が中心となった。

今季21試合はここまで投打で全試合に出場。体にも負担がかかっているはずだが、客観的なデータを活用した疲労度のチェックについてマドン監督は「正直、それはない。基本的には、体調はどうだ?という感じ。そんなに複雑なものでもない。成功の裏に計算のようなものはない。これからも、そういう風に続けていくだろう」と話した。

大谷は現在も、練習中はモータス社製のバンドを着用し、腕にかかる負荷などを計測し、ケガの予防に努めている。一方で同監督は大谷の生の声を重視し「彼がまっすぐであると信じているし、彼も、より柔軟に新しいことにトライしようとしていると思う。それが今の成功につながっている。まず(大事なこと)は、彼がどういう感覚なのかということ」と語った。

前日の登板ではスプリットの多投によるマメができたが、マドン監督は「昨日の試合後の時点では、心配することではなかった」と明かし、次回登板にも影響はないとみられる。「今はポジティブなアドレナリンが多く出ている。シーズン終盤になるにつれて、もし彼の感覚がよくなければ、投げる日に打つこと、前日や翌日に打つということも、変わるかもしれない。とにかくやってみて、よく会話して、正しい判断を続けていく」。状態に問題がなければ、当面はリアル二刀流での出場が続きそうだ。