パドレスのダルビッシュ有投手(34)が、1回1死一塁から3番ターナー、4番スミスを連続三振に打ち取った直後、審判団から一部投手の不正使用が疑われている粘着物質の使用チェックを受けた。

大リーグでは同日から先発、救援の全投手に対するチェックを開始。違反者の罰則適用も厳格化することで、粘着性の強い「スパイダータック」など新物質の横行に歯止めをかけたい方針。1回を無失点で投げ終え、マウンドを降りたダルビッシュは審判団の要請に対して両手を広げて見せて、さらにグラブを取り、帽子を脱いで手渡した。審判団は帽子のひさし部分やグラブのポケット部分などに粘着物質などが付着していないか入念にチェック。確認を終えたダルビッシュは、帽子とグラブを受け取りベンチへと下がった。

今回の不正投球に対する規制強化について、ダルビッシュはかねて「球を替えるのが先。(大リーグ機構が)急に立場を変えたと僕は感じます」と疑問を呈していた。

◆取り締まり手順 先発、救援投手ともイニングが始まる前に、異物の付着がないかチェックされる。また、イニングをまたいで複数回確認される。イニング中にも疑わしい行為があれば、その打者との対戦後に確認を受ける。打席中の確認はしない。登板前の確認事項としてはグラブ、帽子、ベルト。怪しいと思えば、ユニホームも確認対象となる。違反者には退場処分と、10試合の出場停止処分が科される。