【アナハイム(米カリフォルニア州)25日(日本時間26日)=四竈衛】エンゼルス大谷翔平投手(27)がマリナーズ戦に「2番DH」でスタメン出場し、3打数2安打3打点2四球3得点と活躍した。4試合連続ノーアーチとなったが、自身初の1試合2本の三塁打で勝利を演出。今季98打点、99得点まで積み上げ、「100打点&100得点」がいよいよ秒読み段階に入った。26日(同27日午前5時7分)には今季10勝目を懸けて先発。1918年のベーブ・ルース以来103年ぶりの「2桁勝利、2桁本塁打」の歴史的快挙に挑む。

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やはり大谷には、歩くよりも疾走する姿が、よく似合う。前日までの3試合で11四球と一塁へ歩き続け、やや運動不足気味? だったパターンから一転、この日は第1打席から全速力でダイヤモンドを駆け巡った。初回無死一塁から右翼線を破ると、トップスピードで三塁へ滑り込み、先制点をたたき出した。

3回無死一塁の第2打席でも、第1打席とほぼ同じコースへ運び、三塁へスライディング。2打席連続の適時三塁打を放ち、塁上では翔平スマイルでおどけてみせた。その後、打者一巡した2死満塁の第3打席では押し出しの四球を選び、今季98打点目、しかもこの日は3回生還し、99得点まで積み上げた。

試合終了から約14時間後となる26日の同カードでは、10勝目を目指して先発マウンドに向かう。試合後のマドン監督は「翔平と(1番)マーシュがお膳立てをしてくれた。ここまで四球攻めを受け入れてきたが、すばらしい打席だったし、走り回っていた。そして、明日は投げて打つ。また違う動物が見られるよ」と、あらためて大谷の存在感が頼もしそうだった。

4試合で13四球はメジャー最多タイ記録。勝負を避けられ、バットを振る機会が少ない中でも「100打点&100得点」に手の届くところまで近づいてきた。ルース以来、103年ぶりとなる「2桁本塁打、2桁勝利」もあと1勝。自ら打って、ホームを踏み、相手打線を抑え込めば、すべての節目の記録を同時に達成する可能性も出てきた。

◆日本選手の100打点 松井秀喜(ヤンキース)が03~05、07年に計4度マーク。最多は05年の116打点。

◆同100得点 イチロー(マリナーズ)が01~08年に8年連続、松井秀喜(ヤンキース)が04、05、07年にマーク。松井秀の3度は100打点と同じ年に記録した。最多は01年イチローの127得点。