「ショータイム」は今季終了でも、「大谷フィーバー」は終わらない。大リーグの公式戦終了から一夜明けた4日(日本時間5日)、MLBはエンゼルス大谷翔平投手(27)のハイライト映像が公式サイト内で最も多く視聴されたと発表した。また大谷ら若手選手の活躍により、視聴時間も延べ105億分を超えて歴代最多を大幅に更新。ユニホーム売り上げは3年ぶりにトップ10(9位)に返り咲いた。エ軍のペリー・ミナシアンGMは本拠地エンゼルスタジアムで取材に応じ、大谷との契約延長に意欲を示した。5日(同6日)からはポストシーズンがスタート。ア・リーグのワイルドカードゲームで開幕する。

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大谷が描く美しいアーチの軌道に、多くのファンの目がくぎ付けになった。MLBはこの日、試合配信サービス「MLBテレビ」など映像の今季視聴状況を発表。大谷のハイライト動画が、公式サイト内の映像セクション「フィルムルーム」で最も多く視聴されたと発表した。本塁打シーンを中心に、世界中の関心を集めたという。

また今季は大谷を筆頭に、新星のアーチストたちが台頭。ともに両リーグの本塁打王に輝いたブルージェイズのウラジーミル・ゲレロ内野手(22)、パドレスのフェルナンド・タティス内野手(22)ら魅力的な若手が活躍したことにより、トータルの試合配信視聴時間も記録的な数字を出していた。コロナ禍により球場の総入場者数は19年より2000万人以上もダウンした中で、同サイト内の視聴時間は延べ105億分を記録。年数に換算すると約2万年弱となる。過去最多だった19年の73億8000万分から39%もの大幅増となり、開設19年で初の100億分超えとなった。

MLBはまた、今季ユニホーム売り上げ上位ランキングも発表し、大谷がメジャー全体で9位に入った。デビュー年の18年にも8位に入っており、3年ぶりにトップ10入り。同ランキングで2度のトップ10入りは日本選手初で、エ軍では13位のマイク・トラウト外野手(30)を抜き、トップだった。

全体1位は2年連続でドジャースのムーキー・ベッツ外野手(28)となり、上位10人中4人をド軍選手が占めた。売り上げはチーム成績にも影響を受けるところが大きいが、地区4位と低迷したエ軍で「二刀流」大谷の貢献度は、球場外の営業面でも絶大だった。