メジャー移籍を目指す広島の鈴木誠也外野手について関心を寄せていると噂されているレッドソックスについて、地元紙ボストン・ヘラルドがリスクを指摘している。

同紙は、レッドソックスがハンター・レンフロー外野手をブルワーズにトレードで出したことから右打者の外野手を必要としていることは確かだとし、鈴木が候補に上がるのも当然とコメント。ただし、編成責任者であるチャイム・ブルーム氏にとって鈴木の獲得が丁と出るか半と出るか、両方の可能性があると述べた。

鈴木に関する懸念材料の1つは、同選手の特徴でもあるアッパースイングがメジャーではいつまで主流であり続けるかということ。「このオール・オア・ナッシングのアプローチは近年のMLBで流行っているが、それが薄れていく兆候もすでに見えている」と不安を挙げている。

同紙はまた、鈴木が2021年に残した数字はその能力を十分に示すものとしつつ、昨季メジャーの右翼手のOPS(出塁率+長打率)が平均0・757だったことから、現在予想されている5年5500万ドル(約60億5000万円)前後で契約した場合の鈴木のOPSが0・750程度であれば「金の無駄」とみなされる可能性もあると指摘した。

そして、レッドソックスはオールスター級の選手をもう1人獲得することが理想であるとつづる一方、鈴木に大金を投じることは「ファンにとって最高のシナリオとはならないかもしれないが、興味深いことは確かだろう」と評した。