2019年に急死したタイラー・スカッグス投手に関する裁判で、かつて同じエンゼルスに在籍し、現在はオリオールズからフリーエージェントとなっているマット・ハービー投手が、自身のコカイン使用歴を明かした。

これを受け、同投手のメッツ在籍時代に指揮官を務めていたテリー・コリンズ氏がコメントを残した。地元ニューヨーク・ポスト紙が伝えている。

ハービーは15日、元エンゼルスの広報部長エリック・ケイ氏が半合成麻薬「オキシコドン」を提供していたと法廷で証言。その際にメッツ所属時代から自身がコカインを使用していたことを認め、スカッグスに中毒性のある強力な鎮痛剤「パーコセット」を複数回にわたって提供したことを証言した。

これを受け、ニューヨーク・ポストがコリンズ氏にインタビューを行い、ハービーのコカイン使用歴に驚いたかと訊ねたところ、同氏は「まあそうではない、というのが答えだ」とコメント。そのようなうわさはあったと認めつつ、証拠はまったくないと述べた。メジャーでは当時、コカインを含む薬物乱用を調査するためのテストは、証言など正当な理由がある場合を除き、実施されていなかった。

時折ひどく落ち込むことがあったとの情報もあるハービーだが、メッツはコカイン使用のうわさを受けても同投手をとがめずに対応する方法を取ったという。コリンズ氏は「彼が『自殺したい』と言ったことがある」と明かし、カウンセリングが必要と思われるほど同投手の行動が奇異に映ることがあったと認め、「われわれは彼を助け、支えようと努力した」と述べた。