オリックスからポスティング制度で米移籍を目指してきた吉田正尚外野手(29)が15日(日本時間16日)、レッドソックスと正式契約を交わし、本拠地フェンウェイパークで入団会見を行った。5年契約で総額9000万ドル(約126億円)は、日本人野手として最高額。背番号は、オリックス時代と同じ「7」に決まった。なお、オリックスには、譲渡金1537万5000ドル(約21億5000万円)が支払われる。

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吉田正が来年3月のWBCへの出場希望を球団に伝えていることを明かした。大会期間とキャンプが重なっており「球団の判断はまだ聞いていない」と話した。メジャー移籍1年目の選手は、新たな環境への適応を優先してWBCへの出場は辞退するケースが一般的。侍ジャパン栗山監督も「個人の夢を果たせる努力は一番大事にしないといけない。その中で、可能性があるのか、ないのか」と、吉田正や千賀の招集にはかねて慎重な姿勢を見せていた。吉田正本人が参加を希望しても、大型契約を結んだ球団が容認するかは不透明と言える。

ただ、大会ルール次第で状況が変わる可能性はある。前回大会では、ラウンドごとに指名した投手枠内でのみ入れ替え可能だった。来春大会のルールはまだ日本に届いていないが、仮に野手も入れ替え可能となれば、吉田正を米国での準決勝から加える手が浮上する。そうなれば、球団が容認するハードルは低くなるはずだ。

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