今季の課題は盗塁? エンゼルス大谷翔平投手(28)が6日(日本時間7日)、米アリゾナ州テンピのキャンプ施設で自主トレを行い、精力的に走力強化メニューへ取り組んだ。

真っ青な空の下、黒いトレーニングウエア姿の大谷は、フィールドに姿を見せると、自ら計測装置を設置し始めた。その後、インターバルを置きながら塁間ほどの距離を全力ダッシュ。走り終えるたびにスタッフとデータを確認するなど、走塁への意識の高さをうかがわせた。

昨季は投打の「二刀流」でハイレベルな数字を残した一方、盗塁数は21年の26から11へ激減した。3番トラウトの前の2番を打つケースが多く、企図数自体が減少した影響とはいえ、成功率も72%から55%と下降した。投打に注目が集まりがちとはいえ、大谷はスピードも一級品。今季からはベースの大きさが拡大されることもあり、メジャー全体で盗塁への意識は高まっている。大谷にとっては、企図数が増えるだけでなく、成功率が上がれば30盗塁以上も十分可能。となれば、昨季のア・リーグ盗塁王マテオ(オリオールズ)の35盗塁も決して届かない数字ではない。

今オフの大谷は1月下旬に同地入りし、トレーニングを継続。自らのSNSで打者相手の投球や屋外でのフリー打撃の映像を公開するなど、例年以上のペースで調整を進めてきた。球団の方針などもあり、侍ジャパンへの合流は3月上旬となる見込みだが、ここまでは順調そのもの。世界一を目指すWBC、162試合の公式戦へ向け、投打だけでなく、走塁面もトップレベルまで仕上げる覚悟のようだ。