メッツ千賀滉大投手(30)が、デビュー戦でメジャー初勝利を挙げた。6回途中まで3安打1失点3四球8奪三振と好投。救援陣がリードを守り、千賀が勝利投手となった。

2点の援護を受けた立ち上がりの初回、連続長短打で1点を失い、さらに連続四球で無死満塁のピンチを背負った。それでも、5番グリエル、6番サンチェスを「お化けフォーク」で連続空振り三振。7番バーティーを右飛に仕留め、最少失点で切り抜けた。「初回は気持ちがアップアップするようなマウンドだった。足がゴーストだったので、2回以降は自分のやるべきことを、と思った。ピンチを迎えて逆に冷静になる、そんな感じでした」。立ち上がりの緊張感を、決め球の「お化け(ゴースト)フォーク」をもじって表現し、地元報道陣を笑わせた。

2回は、先頭打者を歩かせ、9番ウェンデルの初球にはピッチクロック違反で「ボール」を宣告されたものの、中飛、二ゴロ併殺に打ち取って無失点。3回、4回は3者凡退と危なげない投球を披露した。

4-1と3点リードで迎えた6回。先頭打者から空振り三振を奪ったところで交代。球数は88球、最速は99マイル(約159キロ)。8奪三振をすべて「お化けフォーク」で空振りに仕留める快投だった。

試合後は、初回の乱調を「今のままだとストライクが入らないし、試合を壊すだけだと思った。いつも考えている自分のやるべきことに対してのアプローチをしっかり強く持とうと考えた」と振り返った。

育成選手から日本のエースへ成長し、ついに世界最高の舞台で初勝利。千賀が確かな足取りで、新たな1歩を踏み出した。

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