大谷の日本凱旋(がいせん)試合が、実現へ向けて本格的に動き始めた。共同通信によると、MLBの運営戦略統括のクリス・マリナク氏が29日、「パドレス-ジャイアンツ」が行われているメキシコ市で、東京でのメジャー公式戦開催について「2、3年のうちに実施したい」との意向を示した。

すでに、日米球界関係者の間では、水面下で25年開催を前提に、その時点での「大谷の所属球団」を最有力候補に協議を開始。同氏は、3月のWBCの日本での熱狂に触れ、「非常に魅力的な市場だ」と話した。

過去、MLBはイチロー氏の引退試合となった19年3月の「マリナーズ-アスレチックス」をはじめ5度の公式戦を日本で開催したほか、今季はメキシコ市とロンドンで実施。野球の国際化に積極的な姿勢を見せており、今後は「考慮すべき興味深い場所」としてソウルを挙げた。

29日にメキシコ市で行われた「パドレス-ジャイアンツ」はチケットが完売し約2万人が詰めかけた。マリナク氏は「メキシコでこれほど野球人気が高まったことはない。WBCでのメキシコ代表の活躍が一因」と分析。23年WBCのMVPで今オフFAとなる大谷の所属する球団が、25年に日本でプレーすることが濃厚となった。