ヤンキースの指名打者アーロン・ジャッジが同点で迎えた8回に勝ち越しの11号2ランを放ち、勝利の立役者となった。“サイン盗み疑惑”の渦中にありながら2試合連続弾を記録した。

前日の試合で本塁打を放った8回、ジャッジはバットを構えた状態で一瞬横目で何かを見ており、これが“サイン盗みの恩恵を受けている”との憶測を呼んでいた。だが、ジャッジはブルージェイズファンのブーイングを浴びるなかで、またも8回にホームラン。約137メートルの打球を中堅に飛ばした。

ジャッジはMLB公式サイトで、「私たちは野球をプレーするためにここにいるということを示した。私たちがフォーカスしているのはただ1つ。それは毎晩、試合で9イニングを勝ち抜くために何をしなければならないかということ。9人全員がそのことに集中していれば、それ以外の雑念や雑音は気にならない。私たちにはフィールドでやるべき仕事があるのだから」と語った。

なお、地元メディアSNYによるとこの日は三塁コーチの立ち位置を巡り、両軍がピリピリするシーンも。3回にジャッジが2打席目を三振で終えた後、ブルージェイズのダグアウトから、ヤンキースのルイス・ロハス三塁コーチに対してコーチングボックス内にいろとの声が上がった。これを受け、審判員がロハス氏と話し始めると、アーロン・ブーン監督もダグアウトを出て両者のもとへ。しばらく3者で話し合う状況となった。すると4回にはブーン監督がブルージェイズのルイス・リベラ三塁コーチを指差し、ボックスから出ているとクレーム。互いにコーチの立ち位置に対して神経質になっていた。

なお、ヤンキースの先発ドミンゴ・ヘルマン投手は3回まで相手を完璧に抑えていたものの、4回にベンチからマウンドに向かう際に審判団のチェックを受け、粘着物質を使用した疑いで退場に。同投手には10日間の出場停止処分が適用されることになる。