【アナハイム(米カリフォルニア州)22日(日本時間23日)=斎藤庸裕】エンゼルスが、また1点差で勝った。

レッドソックス3連戦の初戦に「3番DH」で出場した大谷翔平投手(28)は3打数無安打。2番トラウトも3打数ノーヒットだったが、新星マッケンジー・モニアク外野手(25)が2試合連続の決勝打を放った。救援陣の踏ん張りも光り、2連勝。チームは最近5試合で3度、1点差の勝利を飾り、貯金を3とした。

大谷の登板日以外でも、「トラウタニ」が不発でも、粘り強く勝った。大谷は3回と6回、先頭で空振り三振、トラウトも2回2死満塁のチャンスで空振り三振。絶好の追加点の機会を逸した。2人で、6打数無安打4三振に終わった。それでも8回、モニアクの3号ソロ本塁打で勝ち越し、4番手の右腕シルセスが8回から回またぎで今季初勝利。投打で若手が活躍し、3連戦の初戦をものにした。

先は長いが、昨年とは違うチーム力がある。故障者が出始め、救援陣が崩れた昨季は5月下旬から失速。開幕から台頭した若手の野手は同時期から調子を落とした。右の主砲トラウトの不振も重なり、大失速した6月以降は大谷が連敗ストッパーになり、7月には登板日以外で13連敗。投打で“大谷依存”が強かった。

今季は、16年ドラフトでMLB全体1位のモニアクが5月中旬から大活躍。投手では、8回に左腕ムーア、9回に守護神エステベスの勝利の方程式が確立されている。この日は両選手とも連投を避けて登板しなかったが、代役シルセスが力投。ネビン監督も「相手の上位打線は非常にいいが、素晴らしいピッチングで締めてくれた」とねぎらった。主力をカバーできる、粘り強さがある。