8年前の契約とは大違いとなった。タイガースと2年契約を結んだ前田健太投手(35=ツインズFA)の契約詳細が28日(日本時間29日)、判明した。

2年総額は2400万ドル(約36億円)。1年目の24年は年俸1400万ドル(約21億円)、2年目の25年は1000万ドル(約15億円)の内容で、オプトアウト(契約破棄)などは付帯しない。さらに、24年は球団の「タイガース基金」に7万ドル(約1050万円)、25年は5万ドル(約750万円)を寄付する。

前田は広島からポスティングで移籍した8年前、ドジャースと異例の契約を結んだ。右肘の不安を指摘され、契約金100万ドル、年俸は300万ドルで8年契約。合計しても2500万ドル(約37億5000万円)だった。その代わりに出来高が毎年1015万ドル(約15億2000万円)ついた。これには「球団に有利過ぎる」という批判も起きていた。

8年前は8年2500万ドルの保証が、今回は2年で2400万ドルとなる。メジャーで通算190試合、65勝を積み上げてきた実績が買われた契約といえる。

スコット・ハリス編成本部長は「私たちは、勝利に貢献し、若手先発投手に影響を与えるベテランの存在をローテーションに加えたかった」と語った。獲得を決めた長所については「ストライクをたくさん投げる。複数の空振りを奪うオプションを持っている。優れた競技者。素晴らしいチームメートでもある。私たちが好む本当に多くのことをしてくれる。私たちの若手先発投手陣にも影響を与えてくれることを期待している」と、経験と制球力を重視したことを明かした。