エンゼルスからFAとなりドジャースに移籍した大谷翔平投手(29)が14日(日本時間15日)、本拠地ドジャースタジアムで入団会見を行った。

大谷の契約はウォルター・オーナーかフリードマン球団本部長が退団したら、契約期間中でもオプトアウト(契約破棄)できるという特殊な条件が盛り込まれている。理由について説明した。

「みんなが同じ方向を向いているというのが大事だと思っているので。ロサンゼルス・ドジャースに入団すると同時に、メインのこのおふた方と契約するという形ですし、そこがもし崩れるのであれば、この契約自体も崩れることになる。そういう契約かなと思う」。

大谷はチーム一丸となって勝利へ向かうド軍の姿勢にほれ込んだため、入団を決めた。エンゼルス時代は、毎年のように夏場になると優勝戦線から脱落した。そのたびにチームは主力選手を放出し、年俸を削減して消化試合に臨んでいた。ド軍が万が一、球団の体制が変わり、こうした姿勢になっては移籍した意味がない。そこには、妥協をせず、強い決意がにじんだ。

大谷が報道陣に対面して取材に応じたのは、10勝目を挙げた8月9日以来4カ月ぶり。球場周辺には開場時間の30分前から待機する報道陣の車が交差点の四方で80台ほど長蛇の列を作り、100人以上がスタジアムの開場を待った。スポーツ史上最高額となる総額7億ドル(約1015億円)で契約を交わしたスターに、世界中から注目が集まっていた。