元通訳の水原一平氏による違法賭博問題で揺れる中、ドジャース大谷翔平投手(29)が25日(日本時間26日)、記者会見を行うことになった。ロバーツ監督が24日(同25日)、ドジャースタジアムでのオープン戦前に明かした。

 

▽国際弁護士・清原博氏(53)の見解

米国は多くの州でスポーツ賭博の合法化の流れが進む中、エンゼルスやドジャースがあるカリフォルニア州は違法のままだ。水原氏が「違法と知らなかった」と主張しているが、大リーグ機構などは選手や球団職員に違法賭博に関する啓発活動をしている。「知らなかった」で無罪とはいかず、裁判所もその主張は受け入れないだろう。同州では違法賭博罪で有罪だと1000ドル(約15万円)以下の罰金か6カ月以下の禁錮。横領または窃盗で3年以下の禁錮刑となる。

大谷選手が罪に問われる可能性が出てくるのは、水原氏の借金が「違法賭博」によるものと認識していた場合だ。借金の肩代わりを手助けしたということになれば、賭博ほう助罪に問われる可能性がある。

大谷選手の代理人は「自分たちは被害者」との主張だ。違法賭博の胴元への送金に一切関わっていないならば、法的にも問題はない。ただ、この代理人のストーリーは受け入れがたい部分がある。水原氏が1人で勝手に銀行口座にアクセスでき、送金したというのは説得力がない。水原氏が当初語っていたように、大谷選手も知っていた上で肩代わりをしたのならば、大谷選手の立場が悪くなる可能性もある。

MLBは違法賭博に関しては厳しい態度で臨んでいる。違法性の認識が焦点となるが、仮に法的な責任がなかったとしても大谷選手の社会的、道義的責任は免れない。MLBから出場停止など何らかの処分が科される可能性はある。