ブルージェイズ菊池雄星投手(32)が16日(日本時間17日)、ヤンキース戦に先発し、6回4安打1失点9奪三振と好投し、今季4試合目で初勝利を挙げた。

初回を3者連続空振り三振に仕留め、快調なスタートを切った。2回に先制点を許したものの、その後は最速97・8マイル(約156・1キロ)の速球を軸に、危なげなくアウトを重ね、味方の逆転劇を呼び込んだ。

6回途中、左脇腹あたりを気にした際には、シュナイダー監督、トレーナーらがマウンドへ向かったものの、菊池は続投。メリハリの利いた94球で、救援陣にバトンを託した。「メジャー6年目で今が一番、全ての球種に自信を持って投げられている。迷うことなく、打者にアタックすることだけを考えている」と、本来の攻めの投球に確かな自信をのぞかせた。

この試合まで全5球団が勝率5割以上のア・リーグ東地区で、首位を快走するヤ軍に連勝した意味は大きい。ヤ軍相手には、今季2試合で1失点。「ヤ軍キラー」ぶりを発揮する左腕に、同監督も「彼の球はエレクトリック。とてもいい状態にある」と賛辞の言葉を惜しまない。2回の失策が安打に訂正され、自責点1と変更されたものの、文句なしの内容で白星を手にした。「最初の1勝目が毎年一番難しい。勝ちがつくと、より気持ち良く次の試合を迎えられる」。果敢に攻め続ける堂々としたプレートさばきに、菊池本来の力強さが宿っていた。