【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)10日(日本時間11日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(31)が、登板回避とオールスター辞退の緊急事態から、衝撃的な1発を放った。ダイヤモンドバックス戦に「1番DH」で出場し、第1打席で左越えの21号ソロをマーク。腫れがある左膝の状態を考慮し、先発登板の回避と、両リーグ最多得票でDH出場が決まっていたオールスター戦の出場を断念した。悲報の直後に打つのは大谷の“あるある”。無念の思いを秘めながら、超一流の技術とパワーを見せつけた。
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てこの原理を生かしたゴルフのレバレッジ-。現役の左打者では大谷しかできない、超難関アーチだった。左腕ロドリゲスの内角低め、92・3マイル(約148・5キロ)のフォーシームを捉え、左越えに運んだ。左膝が万全ではなくとも「バッティングは基本的には問題なくできているかなと」。登板回避とオールスター欠場の無念を晴らすかのように力強く振り切った。
すくい上げる形でボールを捉え、打球が伸びた。7月、打席で構えた時の両足のスタンス幅は平均で31・3インチ(約79・5センチ)。MLB公式データ解析サイト「ベースボール・サバント」で23年シーズンから数値が公開されて以降、各年の平均値と比べて狭さが際立つ。ベイツ打撃コーチが、その利点を明かした。
「より大きなレバレッジ(てこの力)を生み出せる。ゴルフのスイングみたいにね。スイングの軌道で考えても、背が高い彼は、長いバットをむちのように使える。スタンスが狭い方が、レバレッジが大きい。そうすると、ボールに強いインパクトを与えられる」
背筋を伸ばし、姿勢よく構える。微調整の理由について、大谷は「膝ではないです」と違和感との関係性は否定した。この日、打ったコースはシュート気味に食い込みながら内角低めに外れたボール球。ベイツ打撃コーチが、「体の近く、つまりインコースや低めのボールをさばきやすくなる」と話していた通り、インサイドアウトのスイングから強烈なスピンをかけた。
登板回避や体の状態に関するアクシデントなどの悲報から一転、直後に本塁打を放つのは大谷の“あるある”。試合には大敗も、ロバーツ監督は「攻撃面でチームに貢献するために、できることはすべてやってくれている」と、献身的な姿勢をたたえた。手負いの状態でもフェンス越えまで運ぶ、力強さが光った。
◆大谷登板回避からの1発 21年5月3日のレイズ戦では、右肘に死球を受けた影響で予定されていた先発登板を回避。打者で出場して9号本塁打をマークした。同8月30日のヤンキース戦では死球の影響により翌日の登板回避が試合前に発表され、その後42号。1年目の18年9月5日、右肘の手術勧告を受けた日のレンジャーズ戦で、2本塁打を含む4打数4安打3打点と打ちまくったケースもあった。オープン戦でも22年3月26日のホワイトソックス戦で、開幕に向けて間隔を空けるために登板回避すると、プレーボール弾を決めた。



