ついに決まった。ヤンキースからフリーエージェント(FA)となっていたイチロー外野手(41)が27日(日本時間28日)、マーリンズと正式契約を交わした。球団が発表したもので、年俸200万ドル(約2億4000万円)の1年契約。背番号はオリックス、マリナーズ時代に付けていた「51」になることが確実となった。マ軍は将来の殿堂入りが確実なベテランに敬意を表し、球団幹部がそろって来日。今日29日に都内で入団記者会見を行う。

 常夏マイアミに新天地を定めたイチローが、手厚い“VIP待遇”でマーリンズに迎えられることになった。過去数週間、マ軍と詳細の折衝を続けてきたが、この日までに正式契約。今日29日の入団会見に向けて、球団幹部がそろって来日したという。地元紙マイアミ・ヘラルド電子版が「控え外野手とサインするために、経営陣が世界半周の旅に出た」と伝えた。

 イチローは日本で自主トレを続けており、記者会見も都内で開かれる。同電子版によれば、同席するサムソン球団社長、ジェニングズGMを筆頭に少なくとも5人以上の球団幹部が海を渡った。その中には、オーナーのロリア氏も含まれるという。

 日本選手との契約に、フロントが総出で来日するのは異例中の異例。同記事は「イチローはプロ野球史上、最高の成績を残した打者の1人だ」と記しており、引退後の米殿堂入りが確実視されるレジェンドに、最大限の誠意を見せた形だ。現時点では外野手4番手ながら、慣れ親しんだ背番号「51」を与えることも決定的となっている。

 球団公式ツイッターは「チームへようこそ!」と日本語で歓迎した。13年の観客動員数がメジャーワースト2位だったマ軍にとっては、日本ファンへの宣伝も兼ねているとみられるが、イチローへの敬意は相当なもの。ロリア氏は「マーリンズのユニホームに袖を通してくれることに、とても興奮している。彼はグラウンドの中でも外でも常にプロフェッショナルだ」とコメントを発表した。いよいよ今日、イチローの口から入団の喜びが語られる。