ソフトバンク寺原隼人投手(31)が、昨年4月30日のオリックス戦(京セラドーム大阪)以来、1年ぶりに1軍に帰ってくる。チームは4月30日に2位タイに浮上したが、ローテーションの谷間にあたる、4日ロッテ戦(ヤフオクドーム)で先発することが濃厚となった。

 寺原は4月23日ウエスタン・リーグ広島戦で今季初先発し6回2/3を1失点。29日には3軍と四国IL徳島との交流試合に先発し、3回を9人斬りの無失点。「いい状態を継続していきたい。いい感じに腕が振れるようになった」と、ここにきて調子が上がっている。

 昨年5月に悩まされ続けた右膝を手術した。「100%完治するわけではない。うまく付き合っていかなければいけないが、ここまでの状態に戻れたのはよかった。1年は覚悟していた」。昨季は1勝4敗。年俸も4000万円ダウンの4500万円になった(金額は推定)。再び1軍のマウンドで自分が納得できる球を投げるため、苦しいリハビリも乗り越えてきた。

 キャンプではB組調整。3月12日の巨人とのオープン戦では3回1失点とアピールできなかったが「あのときより状態は全然いい」。腕が振れ体重移動がうまくいくプロ14年目の投球フォームが固まってきた。直球も140キロ台後半をマークし力強さが戻ってきた。

 当初有力候補だった左腕山田は明日2日のウエスタン・リーグ、オリックス戦(神戸第2)に登板。好調ながら外国人枠のため2軍暮らしが続くバンデンハークは3日同戦に先発する。ライバルがひしめく中、やっと巡ってきたチャンスを逃すわけにはいかない。【石橋隆雄】