棚ぼたならぬ、夜空から白星が降ってきた。最下位広島が珍プレーで首位巨人との接戦にケリをつけ、連敗を免れた。同点の9回1死満塁から代打小窪哲也(30)の捕手前へのインフィールドフライを巨人守備陣が捕球ミスする間に、三塁走者が生還した。幸運な形で今季初のサヨナラ勝利。3カードぶりにカード初戦を取った。

 同点の9回、1死満塁と攻めた。代打小窪の打球は、捕手前に高々と舞い上がった。丹波三塁塁審がインフィールドフライを宣告。三飛が記録された打球は三塁手村田と一塁手フランシスコがお見合いし、グラウンドに転がった。ハーフウエーの三塁走者野間は、捕球ミスと同時に本塁にスタート。白球を拾ったフランシスコが本塁を踏み、一塁転送の構えを見せる間に、野間は本塁を踏んだ。責任審判の丹波塁審は「ホームはタッグ(タッチ)プレーが必要でした。(走者が)先にホームを踏んだ」と説明。巨人原監督が抗議に出るなど、しばらく球場は騒然とするも、記録は三塁失策。広島の今季初のサヨナラ勝利で幕は下りた。