女子プロ野球レイアが誇る「美女ツインタワー」が立ちはだかる。今日13日のジャパンカップ出場決定戦(仙台市民、午後6時30分試合開始)でトップチームの埼玉アストライアと激突する。177センチの長身を誇る「女大谷」ことエース右腕・古谷恵菜(20)と、172センチの「美人すぎる外野手」こと5番みなみ(19)の2人が投打の軸となる。2人とも来季はトップチームへの移籍が濃厚。それだけに、最後のホーム戦での完全燃焼を誓った。

 レイア屈指の美形戦士2人が、トップチームを相手に仁王立ちする。古谷が「2年目になって余裕が出てきた。今年は抑える自信がある」と言えば、みなみも「自分のスイングができている。今年1年の成長を見せつけたい」と胸を張って答える。宮城の地で1年半もの間、ひたすら自分を磨いてきた成果を、今季最後のホーム戦で披露する。

 今季から就任した元巨人ドラフト1位の辻内崇伸コーチ(28)の指導により、古谷は前に突っ込んでいたフォームの修正に成功した。「今までは肘を意識していたけど、今はうまく手首を使って投げられている」。指先でボールにスピンをかける感覚を身に付け、最速を1キロ更新して119キロまで上昇。フォームが固まり、公式戦11試合で3勝2敗1S、防御率2・32と安定感が増した。

 長打力が自慢のみなみは課題だったメンタル面を克服した。「1年目は自分が打たなきゃと空回りしていたけど、今は次が打ってくれると思えるようになって、力まなくなった」。チーム2位の14安打を放ち、うち4本は同最多の三塁打で持ち味の長打力を存分に発揮。同1位の9打点は勝負強さの証しだ。

 対戦する埼玉アストライアについて古谷は「今年1回も戦っていない。打線が手ごわい」と分析。昨年は兵庫ディオーネを相手に延長戦にまでもつれ、引き分けで終わってしまいジャパンカップ出場を逃した。涙を流して悔しがった古谷は「あの試合があったから成長できた。本気でトップチームに勝ちたいと思えるようになった」と振り返る。

 プロ入り3年目となる来季は育成チームであるレイアから離れ、トップチームへ加入する可能性が高い。2人にとって、負ければレイアでプレーする最後の公式戦になる。みなみは「宮城でやるのは最後だし、負けるとこのメンバーでやれなくなる。倒れるぐらい全力を出し切る」。美しいだけじゃ勝てない。泥にまみれても、勝ちを奪いに行く。【高橋洋平】

 ◆古谷恵菜(ふるや・めぐな)1996年(平8)5月13日、埼玉・朝霞市生まれ。朝霞七小1年で軟式野球を始め、小3で硬式に転向。福知山成美高(京都)に野球留学し、高3夏に全国優勝。15年にレイアに入団。177センチ。右投げ右打ち。家族は両親と兄3人。

 ◆みなみ(本名・高塚南海=たかつか・みなみ)1996年(平8)10月18日、滋賀・湖南市生まれ。兄の影響で下田小3年から野球を始め、京都両洋高では硬式でプレー。15年にレイアに入団。172センチ。右投げ右打ち。家族は両親、兄、妹。