巨人の大型連敗はついに10まで達した。「日本生命セ・パ交流戦」のオリックス戦で11年ぶりに球団史上ワースト2位タイとなる敗戦を突きつけられた。先発宮国椋丞投手(25)が7回3失点にまとめたが今のチームには3回までの全失点が重すぎる。打線が17戦ぶりに初回得点で一時同点に追いついたが、その後は相手先発のルーキー山岡の前に沈黙した。プロ野球史上で10連敗を喫し、優勝したチームはゼロ。名門が戦局悪化の一途をたどっている。

 深い闇に迷い込んだ。10連敗という悪夢のような現実。坂本勇は力なく道具を片付けた。マギーは右拳をイスにたたきつけた。怒りのやり場はどこにもない。おのおのが、そして巨人軍全体として事態の重さを感じるしかなかった。

 高橋監督は「チーム状態が良くない。ひっくり返す勢いがない。点を取った後も取られ、抑えても取れなかったり。なかなか、うまくいかない」と感情を押し殺した。言葉が象徴するような展開。先発宮国が2球で駿太に先頭打者弾を献上。すぐ裏に坂本勇が先頭安打で出て、犠打からマギーの二塁打で同点。理想通りの反撃も、後は続かなかった。3回に2点を奪われ、後は見せ場もなく、静かに試合を終えた。

 打開策は限られてきた。明日6日からの西武戦でFA補強の陽岱鋼が1軍に初合流することが濃厚。下半身のコンディション不良でファーム調整が続いたが、この日のイースタン・リーグのロッテ戦に出場。実戦復帰後、初めてフル出場し、4打数1安打だった。視察した堤GMは「上げるという連絡は(1軍に)する。あれだけポテンシャルある選手はいない。雰囲気は変わると思う」と期待した。6日にはFA組の山口俊が2軍戦に最終テスト。クリアすれば13日からのソフトバンク戦で待望の1軍先発を果たせる。

 本来は今季の中核を担うはずだった戦力が、ようやくそろう。だがチームは融合まで耐えることができず、崩壊寸前だ。高橋監督は新戦力のいち早い合流に「そう思っています」と希望を短い言葉に託した。【広重竜太郎】

 ▼巨人が5月25日阪神戦から10連敗。巨人の2桁連敗は75年11連敗、06年10連敗に次いで3度目。交流戦は0勝6敗となり、交流戦の開幕6連敗以上は10年に9連敗したヤクルトに次いで2チーム目だ。10連敗中の巨人は得点が22点に対して失点が61点。得失点差がマイナス39点あり、防御率5・36は過去2度の2桁連敗と比べても悪い。先発投手の防御率は5・94とさらに悪くなり、10試合のうち8試合は相手に先取点を与え敗れている。92、15年ヤクルトが9連敗で優勝しているが、2桁連敗で優勝は過去になく、巨人のV奪回は厳しくなった。