巨人田口が“初”ずくめの完封勝利を挙げた。スライダーと直球を軸にロッテ打線を4安打に抑え、10奪三振で本拠地初完封だ。2桁奪三振も1シーズン2完封もプロ4年目で初めて。「三振は狙っていなかったけどいい結果につながって良かった。(本拠地初完封で)最高の気分です」。

 5月21日以降、3試合で勝利から遠ざかった。投球の幅を広げるべく、チェンジアップの見直しを続けた。杉内ら同球種の使い手の動画を見て、打者のタイミングを外す握りを模索。この日は感覚をつかんだチェンジアップとスライダーとのコンビネーションで、相手に狙いを絞らせなかった。「幅広く使えました」と手応えを深めた。

 チームを2連勝にも導き、負ければ球団初の交流戦最下位が確定する危機も救った。防御率も2・10とリーグ1位浮上。復調気配に「何とかレギュラーシーズンに勢いがついたかなと思う」とうなずいた。

 ▼田口が10三振を奪って完封勝ち。巨人で2桁奪三振の完封勝ちは14年8月29日内海以来、3年ぶり。菅野は完封を7度、2桁奪三振を12度マークしているものの、2桁奪三振の完封は記録したことがない。また、田口は21歳9カ月で交流戦初完封。交流戦の年少完封上位は<1>07年6月13日田中(楽天)18歳7カ月<2>06年6月6日ダルビッシュ(日本ハム)19歳9カ月<3>09年5月20日田中20歳6カ月<4>17年6月17日田口21歳9カ月。田口は年少4位で、セ・リーグでは10年前田(広島)16年藤浪(阪神)の22歳1カ月、左腕では13年菊池(西武)の21歳11カ月を抜く交流戦最年少完封。