井口魂で突き進む! 阪神鳥谷は21日、1軍全体練習に参加した甲子園で、前日、今季限りでの現役引退を表明したロッテ井口との思い出を振り返った。「まだシーズン中なので辞めるという実感は湧かないですけど、自主トレの練習でも僕が入った時からずっと変わらず、若い選手に交じって全部のメニューをやっていた。取り組む姿勢がすごいと思っていました」。寂しそうな表情が浮かんた。

 大先輩とは早大2年時、当時ダイエーの春季キャンプに参加した時に出会った。プロ1年目終了後のオフから昨オフまで13年連続で合同自主トレを行ってきた。「勝ち負けの話とかチームのことはあまり話さなかったですけどね。体幹のことだったり、バランスのことだったり…」。教わったトレーニングや技術は数え切れない。

 長年の付き合いもあり、引退は事前に聞かされていたという。井口は内野の名手として長年プレーを続け、42歳の今季も勝負強さは健在。「同じ内野手ですし、自分もそういう(長く内野を守る)ところを目指しているので」。6月26日に36歳の誕生日を迎えるが、さらに熟練の技に磨きをかけていく。