「東北の鬼」が打ちまくって「みちのく連敗記録」を止めるっぺよ~。巨人が26日、山形へ移動して、今日27日のヤクルト戦に向けた全体練習を行った。東北開催の公式戦では、15年8月4日のヤクルト戦(福島)勝利を最後に7連敗中。チームとしては苦戦の続く地だが、村田修一内野手(36)は、巨人移籍の12年以降の東北開催で打率3割7分の好相性。男村田がバットで不名誉な記録を断つ。

 「先制されたら21連敗」からの脱出に成功した巨人が、次なる負の記録を断ち切る。打のキーマン、村田がひそかに心を燃やしていた。「地方球場は嫌いじゃない。いい形で東京に帰りたいね。まずは人のいないところに打ちます。観客席に向けて打ちます」。直前の中日3連戦は、会心の当たりが、続けて野手の正面に飛ぶ不運に見舞われた。打撃の感覚は決して悪くない。両翼100メートルのスタンドをにらみ、3日オリックス戦以来14試合ぶりのアーチを思い描いた。

 東北の地とは、抜群に相性がいい。12年以降では81打数30安打の打率3割7分、3本塁打、12打点の大暴れを続けてきた。昨年の山形開催(DeNA戦)では、1打席目に右翼へ先制本塁打。今年も、コボスタ宮城での楽天戦3試合で5安打1本塁打3打点と活躍。今回も、打線の中心として大きな期待がかかっている。

 サヨナラ勝ちで本拠地東京ドームを出発したチームには勢いがある。村田は「(石川)慎吾が打って、いい状態できている。その流れに乗っていきたい」と意識する。前半戦終了まで負けられない戦いが続くチームに、村田がバットで火をつける。【松本岳志】