甲子園が雨に打たれている。マウンドと本塁付近のみがシートで覆われており、黒土のグラウンドは水たまりができている状態だ。

 ただ、この日は天気が回復する見込み。阪神園芸は通常通り、試合開始9時間前の午前9時に、担当者が甲子園に集合したが、雨が降りやむまではグラウンドに手を付けられない状態が続いている。

 勝ち上がるのは阪神か、それともDeNAか。前日16日は悪天候のため試合が順延。CSファーストステージ第3戦の行方は阪神園芸の奮闘にも掛かっている。

 この日も甲子園は朝から雨。明日18日からCSファイナルステージが開催されるため、この日も悪天候などの理由により試合中止となれば、レギュラーシーズンを2位で終えた阪神がCSファーストステージを1勝1敗でもマツダスタジアム行きの切符を手にすることになる。

 ただ、阪神園芸の関係者は、なんとか試合開始の合図を告げるために必死だ。「チケットを購入している人がいると思うと、試合ができるように整備するのが当然のように思えます」。この職業に誇りを持っている。

 前日16日には金沢健児甲子園施設部長(50)が「晴れか曇りか雨か。水がどれだけ浮いているか、風があれば速く乾くし、いろんな状況を見ながら、午後6時開始を逆算して、ベストに仕上げたいと思います」と決戦を前にグラウンドコンディションを整えようと意気込んでいた。

 選手が心地よくプレーできる環境を作るために、そして観戦に訪れるファンのために、阪神園芸は工夫を重ねていく。