下克上日本一へ、高卒ルーキーがジョーカーだ。3位楽天は今日18日からヤフオクドームで、首位ソフトバンクとCSファイナルステージを戦う。ドラフト1位藤平尚真投手(19)が、ファーストステージ同様にブルペン待機することが17日、判明。先発投手の状態次第で、スクランブル登板する。将来のエース候補が、切り札となる。

 楽天の金の卵・藤平が、ブルペンでCSファイナルステージの出番を待つ。第1戦の先発は塩見で、第2戦は辛島が予想される。みやざきフェニックス・リーグで調整してきた2投手の内容次第では、19歳の藤平が“第2先発”としてマウンドに上がる可能性が高い。1勝のアドバンテージを持つ首位ソフトバンクとの天王山。「チームが勝つことしか考えていない。どこでも言われたところで投げられるように準備をしていきたい」と気合が入っている。

 2位西武とのファーストステージでも、3試合全て中継ぎ要員としてベンチに入った。毎試合ブルペンで25球を投げ込み、試合の動向を見守った。レギュラーシーズンでは8試合全てに先発し、3勝4敗だった。中継ぎの経験はないが「毎日肩を作ることは大変だと思います。でも、そんなことも言っていられない。どの試合も負けられない」と闘志は全開だ。

 チームはこの日、羽田空港から福岡に空路で移動した。ファーストステージでは、初戦を落としながら2連勝でファイナルの切符をつかんだ。梨田監督は「ソフトバンクとはシーズンでは五分。いい戦いは出来ている。全員で戦っていきたい」と自信をのぞかせた。今季の戦績は12勝13敗。第3戦以降は則本、岸、美馬が中5日で先発する。「史上最大の下克上」といわれた10年、3位ロッテの日本一は記憶にも新しい。それ以来の快進撃も夢ではない。13年以来の日本一へ、死力を尽くす。【栗田尚樹】