結果出して「ハマの○○」になる－。ＤｅＮＡから３位指名を受けた北海・阪口皓亮投手（３年）が、ドラフトから一夜明けた２７日、プロ入りへの心構えを口にした。ＤｅＮＡは歴代「ハマの大魔神」「ハマの番長」など、中心選手には有名な愛称がある。「将来は球団を代表する投手になり、そういうニックネームがつけられるような選手を目指したい」と意気込んだ。

　念願のドラフト指名から一夜、阪口がプロ入りへの準備について口にした。「ＤｅＮＡといえば“ハマのなんとか”。そういうニックネームをつけてもらえるように結果を出さないと。そのためにも、まずは体重を増やし、体力をつけて、プロで戦える体にしないと」。“通り名”を得るため、まずは肉体改造を第１課題に掲げた。

　第２の準備はチームに溶け込みやすいよう、人脈をつくること。９位の山本祐大捕手（１９＝ＢＣ滋賀）が大阪・大正東中の１学年上の先輩で、指名直後に連絡を取り合った。「まさか中学の先輩と同じチームにいくなんて運命ですね」。大阪帰省時に食事に行く約束を取り付け、自主トレでのタッグも想定している。大阪生まれの北海道育ち。不慣れな横浜生活を前に、親しく話せる仲間を増やし、精神的負担を軽減させる。

　第３は技術的準備だ。球種を増やし、投球の幅を広げる。今夏まで変化球はカーブとカットボールの２種類。甲子園から戻り、スプリットとスライダーにも挑戦してきた。「まだ未完成ですが。変化球でストライクをとりにくかったので、カウントを取れる変化球を持っておいた方がいいかと。レパートリーを増やしておこうと」。厳しい競争に勝ち残れるよう、残された時間を有意義に使う。

　この日、指名を報じる新聞に目をやり、ユニホーム姿の自分を見て「やっぱりＤｅＮＡのユニホームは格好いい。勢いもあるし本当に良い球団に指名してもらった」と、あらためて喜びを口にした。ドラフト直前の２６日午後４時半、寮で野球ゲームをしていた。選んだチームは偶然にもＤｅＮＡで、巨人に快勝。一緒にいた鈴木大和中堅手（３年）に「ＤｅＮＡに行くぞ」と予言したという。運命的出会いに「ハマってる」１８６センチ右腕。相思相愛の球団で、さらに大きく飛躍する。【永野高輔】

　◆ハマの○○　日米でクローザーとして活躍した佐々木主浩投手の「ハマの大魔神」、昨年引退した三浦大輔投手の「ハマの番長」が有名。１４年のドラフト後、当時の中畑監督が１位山崎康晃投手に「ハマのお地蔵さん」、２位石田健大投手に「ハマのオオカミ」と命名した。最近では、「ハマのジャイアン」の白根尚貴外野手、「ハマの浜ちゃん」の浜口遥大投手、「ハマのプーさん」の宮崎敏郎内野手らがいる。