日本野球機構(NPB)は13日、来季から「リクエスト」制度を導入することを実行委員会で決定した。判定に異議のある際に、監督が映像によるリプレー検証を求めることができる制度で、MLBでは「チャレンジ」と呼ばれる。

 リプレー検証検討委員会委員長のヤクルト江幡専務は「チャレンジのような審判に挑戦的な表現よりも、審判とチームが協力しあって、正しい判定を求める」意味から命名したと説明した。今季も本塁打の判定や、本塁クロスプレーなどでリプレー検証が行われたが、運用は審判団の判断だった。判定の公平性を求め、監督の要求を認めることになった。

 来季の本拠地開催のオープン戦から採用し、公式戦は全試合で行う。用いる映像は、当該試合のテレビ中継映像で、検証時間は5分以内。行使は監督のみとし、1試合に「2回」リクエスト失敗が認められる。要求によって判定が翻った場合は、回数は減らない。延長戦では回数はリセットされて「1回」となる。行使する場合、監督は速やかにベンチ前に立ち、球審に向けて「四角」を指で作るのが合図と決められた。

 ストライク・ボールの判定、ハーフスイング、自打球、守備妨害・走塁妨害か否か、インフィールドフライ、塁審より前方のファウル、ボークは、リクエストの対象外。リプレー検証によって出た、すべての決定に対して異議を唱えることはできない。異議を唱えた場合、監督は退場などと発表された。