目指すは優勝&防御率1点台! 阪神藤川球児投手(37)が12日、兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改交渉、現状維持の推定年俸2億円でサインした。阪神復帰後の2年契約が終了。新たに単年契約を結んだ。20年目の目標は13年ぶり優勝だ。「それしかない。達成できればいつでも満足してユニホームを脱げるので。(ファンへの)恩返しというか達成感を一番にもたらしてあげないと」と、不退転の決意で臨むと明かした。

 今季は52試合登板で3勝0敗、防御率2・22と安定。特に7月30日中日戦以降は、シーズン終了まで23試合27回でわずか1失点で防御率0・33と抜群だった。「シーズン後半は満足のいくパフォーマンスで根拠のある抑え方をつかんでいた。それをつかんでいる状態。そんなに不安がないのが実情です」と胸を張った。

 ずっと胸に秘める言葉がある。99年にプロ入りし、勉強会で当時の野村克也監督が熱弁していた。「唯一、投手だけが9つのポジションの中で自己成績を追求していいポジション。投手がゼロで抑えようとすることに関してはチームに全部プラスに働く」。心に刻むから、この日も言う。「どうしても防御率を1点台に戻したい」。NPB通算657試合に登板して防御率は2・02。12年以来の1点台を目指す。【酒井俊作】