4年連続50試合登板の中日又吉克樹投手(27)が、来季こそ先発で見返す。24日、CBCテレビ「サンデードラゴンズ」に谷元と生出演。「1年間、先発で投げられなかった」と唇をかみしめた。

 今季、先発に挑戦した9試合で3勝無敗だったが、6月に中継ぎへ配置換えになった。リリーフでの奪三振率8・94に比べ、先発では4・38と落ち込んだ。「求められたのが三振だったら、三振を取れるようにしたい。そこに尽きる。球数が多くなるのは仕方ない」と表情を引き締めた。

 奪三振にこだわる理由がある。先発9試合でQS(クオリティースタート=6回以上を投げて自責点3以下)が7試合。安定した投球でプロ初完封勝利も手にした。しかし「今季は欲求不満。中継ぎに回った理由を言ってもらえなかった。テレビ(の森監督のインタビュー)で三振が取れなくなった、左打者に打たれるからと言われるのを見た」。指揮官の言葉を発奮材料にして来季に向かう。

 奪三振率を上げるために今オフ、配球の見直しや落ちる変化球の習得に励んでいる。「先発を1年間やれたらキャパが増える。先発で三振を取れるようになれば、中継ぎでも生きる。先発でも中継ぎでもタイトル争いに絡みたい」。悔しさをエネルギーに、タフネス右腕が竜投の柱になってみせる。【宮崎えり子】